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引き金をひいたのは【アイナナ夢】

第39章 組み紐をひいたのは




「じゃあ早速、最初の対決のお題目を発表するよ?」

「はい!よろしくお願いします!」

「おし!何がお題だろうと、TRIGGERが勝つ!」

「TRIGGER VS MEZZO" 、より早く火起こしが出来るのはどっちだ対決!です」

「おぉー。火起こし…!俺やった事ないけど、なんか定番な感じ」

「環くんは初めてなんだね。俺は結構得意だから、教えてあげるよ」

「おい龍。企画の趣旨忘れてるだろ」


ついつい面倒見の良いお兄さんが顔を出してしまった龍之介。楽がすかさず突っ込みを入れる。
周りのスタッフ達も、その微笑ましい空気に和んでいる中、天が続いて進行していく。


「詳しい説明は必要ないかもしれないけど、一応 一通りは言っておくよ。
バーベキュー台の中には既に、炭と新聞紙がセットされてます。そこへ早く火を点けた方が勝ちです」

「うちの変態プロデューサーが考えたお題にしては、至ってシンプルだな」


楽は、公共の電波で何を口走ってくれているのだろうか。


「道具はテーブルの上の物を使って下さい。
両チームとも準備は良いでしょうか?では はい。よーいスタート」

「うわ!!急に始まった!」

「た、環くん!まずは道具を確認しよう!」

「楽!俺達も行こう!」

「ああ!」


両チームは、勢い良くテーブルへと駆け出した。しかし、勢いが良かったのは最初だけだった。

机の上に置かれた道具を見て、4人は一様にして固まってしまう。


「…なぁ そーちゃん、これ、なに?」

「え…っと」

「おい!なんだこれ!木の板2枚と、棒と紐しかねぇぞ!」

「まさかのライターすら無しなのか!!」


着火材、ライター。そんな物は一切用意していない。男ならば火起こしくらい、ひもぎり式で格好良く決めて欲しい。

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