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引き金をひいたのは【アイナナ夢】

第39章 組み紐をひいたのは




「TRIGGERといっしょ。ついに はじまりました。しかも今日は、記念すべき第1回ということもあり、素敵なゲストに来てもらってます」

「TRIGGERといっしょをご覧の皆さん。こんにちは、MEZZO"の逢坂 壮五です。今日はお邪魔します」

「えっと、同じく、MEZZO"の四葉 環でーす。今日は、腹がパンパンになるまで、肉を食べて帰ろうと思ってます!」

「はは。相変わらず、MEZZO"の2人は対照的で見ていて凄く楽しいなぁ」

「もはや御家芸だよな。いつかRe:valeの夫婦漫才みたいに、これがお前らの代名詞みたいになるんじゃねえか?」


滞りなく始まった撮影。オープニングトークに続いて、進行役である天が これからの流れについて説明を始める。
TRIGGER VS MEZZO"で、様々な対決が行われる事を聞いたメンバーは 口々に驚きの声を上げた。それはそうだろう。天以外は初耳なのだから。

しかし、全ては あの自然な感じのメンバー達の表情を撮りたかったが為。進行をあえて伏せていたのは、功を奏したと言えよう。

楽しげにワイワイと話す5人を、私と紡は並んで見守る。平和な撮影風景だ。そんな中、彼女が現れる。


「やっほー、春人くん!」

『わ…!び、っくりした!見に来てくれたんですか?』

「うん。初回の撮影だから、一応ね。
なーんて、本当は春人くんに会う口実だったりして?」

『…えへへ。どっちにしても、僕は嬉しいや』


この番組の発起人。構成作家の彼女である。私は即座に “ 彼女用の春人 ” の仮面を被る。

私達は撮影の邪魔にならないよう、そっとカメラから距離を取った。
それから少し間を置いて、構成作家は MEZZO"のマネージャー小鳥遊紡にも声を掛ける。


「えっと、小鳥遊さん?だったかしら。貴女もよろしくね。ゲスト出演オーケーしてくれて感謝してるわ」

「いえ…こちらこそ、ご一緒出来る機会を頂けて嬉しいです」


挨拶も滞りなく終了。そろそろ元いた場所に戻ろうかと話していた、そんな時だ。今度は招かれざる客が乱入するのである。

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