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引き金をひいたのは【アイナナ夢】

第25章 その綺麗な顔が、どんなふうに歪むのか





その笑顔を見た瞬間、下腹辺りがきゅっとした。
彼を愛しいと、本心から感じた。何らかの理由で苦しむ彼を、癒してあげたい。だが、きっとこんな気持ちは 大和からすれば邪魔でしかないかもしれない。

でも。口付けを重ねれば重ねた分だけ、彼と通じ合えているような気になった。
彼を理解出来るような気がした。

甘いキス、優しいキス、激しいキス。まるで、彼の色々な面を見ているようだ。


『に、かいど…さっ、』

「ん…なに。どした」


キスの合間に、切れ切れの言葉を紡ぐ。


『…メガ、ネ とって、い?』

「……眼鏡?」

『ん…じゃま』

「あー…これは、えっとー」


頭をもたげて、考え込む大和。そんな難しい表情を近くで眺める。


『どうせ 伊達でしょ?とって、ね』

「あ、コラ!」

『…ぇへへ、顔 よく、見える』

「っ、」


へらっと笑った私に、彼は啄ばむようなキスを落とす。


「あーもーそんな可愛い顔で笑っちゃってまあ。駄目って言えなくなるでしょうに」

『駄目なんて言わせないよ。だってお願い事するの、私の番だったし』

「まだ続いてたのね…それ」

『それに…こんなに格好良い瞳、隠すの勿体ない』


私は、両手の平で大和の顔を包み込んだ。そして、ゆっくりこちらへ引き寄せて、またキスをねだる。

唇、頬、瞼と、彼は優しく唇で触れてくれた。


「…嫌いなんだよ、この目。親父と 似てるだろ。だからずっと隠してた。
なのに あんたときたら、簡単に見抜くんだよな。こんな俺の、ダサい気持ち」

『何も、隠さないで、全部 見せて。その綺麗な目も、本当の…貴方の気持ちも』

「…本当の俺の気持ち、か。そんなの、俺の方が知りたいっての」


そう言って、また口付けをする。それから…彼の手が、ゆっくりとバスローブの中へと入ってくる。

長い指が、恥骨辺りに触れてから、そのままヘソの横へと滑る。それから横腹を撫でられると、ゾクゾクと身震いしてしまう。


『〜〜〜っっ!ん、』


下唇を噛んで声を殺していると、彼の手が太腿の付け根を撫でる。


「!!え」

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