第25章 その綺麗な顔が、どんなふうに歪むのか
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「ちょ、おい!なんで……なんで履いてないんだよ!」
『……え?』
快感のせいでぼーっとした頭で、なんとか答える。
『…お風呂入った後に、同じパンツ履きたくなくない?』
「なくなくないけども!
はっ!まさか上も…」
『ねぇ、もういいから』
「何もよくねぇだろ…あんた、その気もねぇくせして男の前に よくノーブラノーパンで」
『その気があったんじゃないの?』
「…え?」
『だから…。その、最初から、その気があったって事じゃないの?』って…言ってるん、です
「……へぇ。随分とまた、可愛いこと言ってくれるな」
大和はまた、さも意地悪そうにニヤリと笑った。
そして左手で私の顎先をすくうと、左へ顔を傾ける。開いた右の首筋に吸い付いた。
『んっ…っ、』
「そんなふうに俺を煽って…後悔しないといいな?」
彼が喋ると、首筋に熱い息がかかって、それだけで体が跳ねそうになる。
再び大和の指が、肌を撫ぜる。やがてその指は、腹部から上へ上へ移動する。
そしてふんわりと、大きな手の平に乳房が収まった。そのまま、やわやわと ごく弱い力で揉まれる。
心地良くて、もどかしくて。縋るように彼の名を呼んだ。
『んっ、…は、あ 、にかい ど、さんっ』
「…なぁ。今度はたしか、こっちの番だったよな。
俺の事、大和って呼んでくれない?なんか、あんたには…そう呼ばれたいって思うからさ」
言いながら、大和は私の下半身へと右手を伸ばした。それを許すように、片方の足を少しだけ外側へ移動させる。
ぴちゃりと、滑りけのある感触と共に、大和の指が入り口に触れる。中指の第一関節くらいまでが、つぷりと中へ侵入してきた。
堪らず、彼へしがみつく。そして、名を呼ぶ。
『あっ、やぁ…!大和…っ、やま と…ぉ』
大和は左手で、ふわりと私の後ろ頭を包み込む。
優しくて、安心出来る大きな手だ。