第24章 いい加減に白状すればいいのに
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「カンパーーーイ!!」
和泉三月の明るい声が響いた。そしてその後に、ジュースだけどな…。という 少し寂しそうな大和の呟きが続く。
オレンジジュースが、なみなみと注がれた紙コップを皆が掲げる。
「大和さん、残念ですがジュースで我慢して下さい。さすがに楽屋内で飲酒は無理がありますから」
「分かってるって。うん、しゃーない!雰囲気だけで我慢しますか」
壮五の言葉に、大和は肩を落とした。
私達4人は、IDOLiSH7の楽屋に招かれていた。改めてお礼が言いたい。それが彼らの総意らしかった。
慌てて帰らなければいけない予定もなかった為、少しの間 このプチ打ち上げに付き合う事に相成ったのだ。
「中崎さん、この度は本当にお世話になりました!
IDOLiSH7の心象が悪くなるどころか、なんだか株が上がってしまったような…」
『良い事じゃないですか』
「春人の言う通りだ。スタッフに好かれれば、また一緒に仕事がしたいと思ってもらえる。
早くここまで登って来いよ。それで、一緒に仕事しようぜ」
楽の言葉に、紡は救われたように笑顔を浮かべた。
「ミスター春人。ワタシはあなたを誤解していたようです。
IDOLiSH7のピンチを救っていただき、どうもありがとうございました」
『…六弥さん』
「これからは、あなたが金髪碧眼でいる事を、許しましょう」
『それは、かなり助かります』