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引き金をひいたのは【アイナナ夢】

第22章 私にも、出来るでしょうか




「それにしてもアナタ方は、なんと不幸なのでしょう…!よほど前世での行いが悪かったと ワタシ予想します」

「それ、どういう意味?」


六弥 ナギの発言に、天は目をきつくした。


「OH…!あまりの悲しい現実に、目を背けているのですね。
そんなアナタ達に、ワタシが教えて差し上げましょう!

何を隠そう、TRIGGERのマネージャーもプロデューサーも…
男だという事実!!」どーん

「…は?」

「それに比べて、ワタシ達のマネージャーの愛らしさを見てくださーい!まさに天使!ベリーキューツ!
付き人さんが男などと…想像するだけでトリハダです」

「ち、ちょっとナギさん、やめてください!」

「…はぁ、思った以上にくだらなかった」


ナギは 紡の背後に立ち、両肩に手を置いた。そして輪の中心へとぐいぐい押しやるのだった。
そんなナギを見て、天はあからさまな溜息を吐いている。

そこへ、また環が余計な一言を放り込む。


「…えりりん だって、かわいーし」ぼそ


その呟きを皮切りに、部屋中を しーーんと沈黙が包む。


『…また、何を訳の分からない事を…。言うまでもないですが、男の私に可愛いなどと』

「何も分かってねぇな、四葉。こいつが可愛いわけねぇだろ!
こいつはな…。

綺麗系だ!!」どーん

『……楽。今まで私の事を、そんな目で見ていたんですね』ショックです

「なっ!おい!!せっかく俺が褒めてやってんのに、その言い方」

「そうだよ!俺も春人くんは綺麗で可愛いと思ってるよ」

『龍まで…。ほんとに、やめてもらっていいですか』

「はぁ。そうだよ。2人とも、それ以上くだらない事言わないでくれる?」


この気まずい流れを止めてくれるのは、やはり天である。私は心の中で天に大拍手を送った。
しかし…


「天に…じゃなくてっ、九条さんは、プロデューサーさんの事をそんなふうには見てないんだ?」

「は?何言ってるの?能力も見た目も、うちのプロデューサーが1番に決まってるでしょ」


そんな当たり前を、わざわざ説明させるな。と、天の目は語っていた。

天の助けも頼りに出来なくなり、縋る者のいなくなった私。さらに大和が追い打ちをかける。


「へぇ…プロデューサーは、随分とメンバーに愛されてんですね」


彼の眼鏡が、キラリと光ったように見えた。

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