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引き金をひいたのは【アイナナ夢】

第20章 出来ますよね。貴方達なら




と、いうわけで この日は会場を後にした。
4人の前へ行き、明日を楽しみにていると挨拶をして、ホワイエへと移動する。


切ってあった携帯の電源を入れると、それと同時に着信が入る。
相手は、私の同業者でもあり親友でもある男からだ。


「もしもし?」

《おい!電源は切るな言うてるやろ?いつでも連絡は取れるようにしといてくれ!》

「…お前は俺の彼女か?気色の悪い』

《ん?なんや、声が弾んでんな。何か良い事あったんかい》


相変わらず、耳の良い奴だ。


「まぁな。ところで、何の用だ?急用か?」

《せやせや せやった!俺なっ、ついに手掛かりを掴んだんや!》

「…手掛かり?あぁ…また例の、Lio か?飽きないな、お前も」


もう説明の必要も無いと思うが、Lio は2年半前に突如として失踪したインディーズの女性アイドルだ。

彼は、この Lio に首ったけだった。
この男、生粋の大阪人だが、たまたま東京への出張中に あの伝説のライブで Lio の生歌を聴いたらしいのだ。


《飽きるわけないやろ!!俺と Lio はなぁ、運命で結ばれとる!》


と、いつもこの調子なのである。
東京で彼女に出会えたのは奇跡だ!というのが彼の口癖だ。その奇跡的な出会いも相まって、より一層ご執心。というわけだ。


「よく業界から退いた人間を、そこまで必死に追いかけられるな。
去る者追わずの俺からすれば、ものすごーく理解し難い」

《アホやなぁ。お前はな、Lio の生歌聴いてないから そんな事が言えるんや!》

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