第17章 光栄の至り
「ボクはやるよ」
「俺もやる」
天と楽が、ほぼ即決した。それに弾かれたように、龍之介も口を開く。
「お、俺も」
『龍。企画しておいてなんですが…無理はしなくて良いんですよ?』
口にはしていなかったが、この企画は圧倒的に龍之介には向いていない。
初対面の女性と、すぐにデートだなんて。彼の最も苦手とするところだろう。
『天は、面の皮が厚いですし。楽はチャラいから地で楽しむでしょうが』
「楽はたしかにチャラ男だよね」
「天は間違いなく面の皮が厚い」
後ろでチクチクとやり合ってる2人は置いておいて、私は龍と目線を合わせる。
『龍には、辛い仕事じゃないですか?』
「正直…上手くやれる自信はあまりないけど。でも、君が、春人くんが企画してくれたから。
俺は信じてるんだ。俺達4人で頑張っていけば、きっと 理想とするTRIGGERになれる未来が来るって」
なんて嬉しい事を言ってくれるのだろうか。そこまで私を信用してくれていたとは!
『龍…!ありがとうございます。私も、目一杯頑張りますので 一緒に企画を成功させましょうね』
「うん。ありがとう。春人くん…!」
『龍…!』
「春人くん!」
「なぁ。あいつらってもしかしてデキてんのか?」見つめ合って名前呼び合ってるぞ
「あれでデキてないから馬鹿なんでしょ」2人共