第15章 俺…もしかしたら…、ホモなのかもしれない!
「「……はぁ?」」
2人に悪気はない。それは分かっている。でも、2人が俺に向けた視線は それはもう酷いものだった。
楽は、龍がまた何か天然発言してるぞ。みたいな。
天は、今度はどんな勘違いからそうなったの?みたいな視線。
「龍がまた何か天然発言してるぞ」
「今度はどんな勘違いからそうなったの?」
もう本当に2人に悪気がないのか分からなくなってきた。
「天然でも勘違いでもない!これでもかなり悩んだんだぞ!」
「ま、まぁ落ち着けよ。で、何がどうしてそんな考えに至ったんだ?」
俺の剣幕に押されるように、楽が話を聞く体勢になる。
「プロデューサーの事が好きなの?」
「は……、はぁ!?天!そんなわけねぇだろ!何言ってんだ!お前は!」
楽は、信じられないくらい大きな声を上げた。俺は耳がキーンとなるのと同時に、天がいとも簡単に核心を突いた事に驚く。
「な…なんで、分かったんだ、天…」凄い
「おい!龍!しっかりしろ!そんなわけないだろ!お前が春人を、好き!?落ち着け!そんなわけねぇ落ち着け!」
楽の方が少し落ち着いた方がいい。そう伝えたい気持ちをぐっと堪えて、俺は天の言葉の続きを待った。
「やっぱりね。どうせそんな事だと思った。
ボクも好きだよ。プロデューサーのこと」
「「え」」
今度は、俺と楽が天に釘付けになる。それはもう、彼の綺麗な顔に穴が空くのではないかという程に見つめる。