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引き金をひいたのは【アイナナ夢】

第115章 最高のアイドルを




幸か不幸か、武道館の1ヶ月後のスケジュールがぽっかりと空いていたのだ。そこでも良いならば、格安でライブを行うことが可能とのこと。こういうことは旅行会社でも引越し業者もよく使う手だ。安価でもとりあえず売り出してみて、買い手が付けば儲け物。何もしなければ、武道館側には1円の得にもならないのだから。

今回のケースでは、私達がそのお買得物件に飛び付いたというわけだった。


『先に言っておきますと、今回のライブで利益はほとんど出ません。というか、出すつもりがありません。
ぶっちゃけ、チケットは余裕で完売すると思います。それでも、ギリギリ黒になるかどうかというところです』


武道館ライブとは、意外とそんなものだ。グッズを多く展開すれば、利益は出せるだろう。しかし、今回のライブはそういうものにするつもりはなかった。


『私はこのライブを、普段 貴方達を愛してくれているファンに感謝するものにしたい。4グループの、夢の共演なんてなかなか観れるものじゃないですから。どのグループが好きな人達にも、目一杯、お祭りみたいに全力で楽しんでもらえる。そんなライブになったら良いなと、考えています』

「なったら良いな、じゃねえだろ?俺達が揃えば、絶対に出来る」

「うん。楽の言う通り!春人ちゃんが言ったみたいな、最高のライブ。オレ達で作っちゃおう!」

「はは。スケジュール、かっつかつですけど?まぁでも、祭りは準備も含めて祭りって言うし。やれるだけ、やってみますか!」

「俺達にとっても、ファンにとっても、一生忘れられないような…そんなライブにしてやるぜ!」


楽、百、大和、トウマ。頼れるリーダー達は、力強い言葉を返してくれた。


『ふふ、はい!
それでは、大切なファンの方に喜んでもらう為にはどんなライブにすれば良いか。皆さんで一緒に、考えていきましょう』

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