第113章 もう一生、離さない
※
あぁ。駄目だ。こんな、働かない頭で、こんな状態でいま口を開いたら。
私にはもう、私を止める自信がない。
『っ、ふ…ぅ…、楽…、愛してる…!好きぃ…好き、』
「!!」
楽をぎゅっと抱き締め返して、何度もそう繰り返す。そうした愛の言葉を告げる度、中の彼が ずくんと跳ねる。
『ぅ、う、好き…なの、楽!愛してるから、』
好き。愛してる。好き。愛してる。
今まで私が、楽に伝えられなかった言葉。
今まで楽が、最も欲しかったであろう言葉。
100回でも1000回でも、いくらだって、惜しみなく何度でも贈ろう。この声が今夜で枯れてしまおうとも。
「 ———ッ、俺もだ、エリ!好きだ…この世界の誰よりも、俺はあんたを 愛してる…!」
楽は、堰が切れたように一心不乱に腰を振り始めた。
『っあぁ!!楽っ、好き、ずっと…!一生、愛してるよ!絶対に、ずっと楽だけを、愛してる…!』
私の顔の横に両手を突いて、彼は腰をひたすらに打ち付けた。肉同士がぶつかって弾ける大きな音が、部屋に満ちる。
「俺も誓うよ…!俺は、エリだけを、未来永劫あんただけを、愛し続ける…っ」
そして楽は、激しく口付けた。その愛の込もったキスを受けながら、私は達してしまう。
『っ、あ っん…!んっーーー!!』
「っ、!!は、…っ、エリ、っく!!愛してる…!」
楽はさらに奥まで腰を打ち、最も深いところで動きを止める。そこで、一気に熱を弾けさせ、マグマのように熱い証を一滴残らず私の中に放って果てた。