第110章 どんな時もそばで
《 LioのせいでTRIGGERが悪く言われるの許せないマジで 》
《 これだからアイドルはって。言われるわそりゃ 》
《 はいはい。かわいそかわいそ》
《 八乙女プロも落ちたな。こんな作曲家雇うとか 》
《 LioもTRIGGERもオワコン 》
「エリ」
『……』
「平気か?これからどうする」
『あぁ、うん。大丈夫。全然想定内。そりゃそうだよね。私の頭下げてごめんねしたぐらいで、簡単に許してくれるほど世間様は甘くない』
下腹がシクシクと痛んだけれど、まだ折れる訳にはいかない。早く頭を切り替えて、次の段階に移らなければいけない。
「やれるのか?」
『うん。次は、世間からの同情を買う動きにシフトしていく。大丈夫だよ。たくさん練習したしね。可哀想が詰まった、悲劇のヒロインを演じてみせる』
それこそが、一織達から指示された作戦である。
しかし。私の中では、全く違うプランが既に動き始めていた。
『……』
(私は、もう)
TRIGGERとは一緒に居られない。