第103章 ただいま
「そういえば…久々に一緒の現場なのに、君達は挨拶に来てくれなかったよね。しばらく会わない内に、TRIGGERも偉くなったんだな」
「あぁ…っ、後輩に圧をかけるユキも、危険な香りがしてステキ」うっとり
「ちょっ、人聞きの悪いこと言わないでくださいよ!?俺達、挨拶行きましたからね?!でも2人の楽屋、テーマパークの人気アトラクションなみに人並んでたじゃないですか!」
「あはは!そうだったそうだった!」
「ポップコーン片手に、並んでくれれば良かったのに…」
百は、ごめんごめん!と楽の背中を叩いた。それを見た他のメンバーも、楽しそうに目を細めている。
そのままの勢いで、順調に収録は進む。主な話題はやはり、Re:valeが岡崎を離れていた間のこと。どうしてそんなことになってしまったのかは、当然 触れられないが。独立中の苦労や、活動内容については惜しみなく打ち明けていく。
2人が事務所の力に頼らず行ったライブには、TRIGGERも足を運んでいたので、その時の話をしたり。これからの活動内容についてもトークを展開したのだった。
やがて楽しかった収録に、終わりの時間が近付いてくる。
「今日のエンディングは、オレ達の曲をステージで、しかも5人で歌っちゃいます!TRIGGERの3人も、準備はいいかにゃ!?」
「はい。ボク達もとても楽しみにしていたので、しっかり練習して来ました」
「Re:valeさんとお揃いの衣装も、すごく嬉しくて!」
「だよな。こんな機会滅多にないし、気合い入れていきます!」
「楽しみにしていたのは、僕達も同じ。さぁモモ、曲名発表しちゃってよ」
「了解! Re:vale & TRIGGER が披露するのはこの曲!
“ 太陽のEsperanza ” !!」
監督の、オッケーという声が響く。それから一度解散となり、衣装を変えてから別スタジオにて5人は再度集まった。