第102章 ŹOOĻ!ŹOOĻ!ŹOOĻ!
「その言葉、本当?了さん」
ŹOOĻの歌声がうっすら響く この場所に現れたのは、まさかの百と千であった。私は飛び上がるほど驚いたが、どうやらそれは了も同じようだ。
「モモ?モモじゃないか!どうしてこんなところに?はっ!まさか僕に会いに来」
「モモに近付くなこの外道。お前は大人しく、質問にだけ答えろ」
了と百の間に立った千は、それはそれは立腹しているようだった。そして百は、さきと同じ質問を了に対し投げ掛ける。
「…嘘じゃないこともない、なんてことはないよ」
「えっ!?そ、それって結局どっち!?えーと、嘘じゃないことはなくて…うーん」
『つ、通訳します!通訳しますと、彼は確かに嘘じゃないと言っています!』
「まったく。この後に及んで、面倒くさい男だな」
千の言葉には共感するが、了の性格的に、この辺りが限界だったのだろう。彼は、素直になるということが極端に苦手な人だから。
百は真剣な表情で、了の兄に向き合った。
「すみません、月雲さん。色々と協力してくれたのに、今更こんなこと言うのは申し訳ないって思うんですけど…
やっぱり、アレは取り下げます」
「…殺人未遂だぞ。君は、この男に殺されるところだったんだ。なのに、被害届を引っ込めるのか!?」
2人の会話から察するに、秘密裏に手を組んでいたのだろう。そして、了の失脚を狙っていた。しかし被害届を取り下げてしまえば、もう警察は動くことが出来ない。
「あぁっ、モモ…!僕のこと、許してくれるん」
「「許すわけないだろ」」
Re:valeの2人は、夫婦も真っ青になるくらいの息ぴったりさで了を睨みつけた。