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引き金をひいたのは【アイナナ夢】

第102章 ŹOOĻ!ŹOOĻ!ŹOOĻ!




『あぁいうタイミングのあぁいう言葉は、リップサービスに近いものだと思っていました』

「そうか。ちゃんと伝えられてなかったなら謝る。だが、俺は冗談で言ったつもりは毛頭ないぜ。だから何度だって言う。
おまえを世界で一番愛してやれるのは、この俺だ。だからエリ。あんたも、俺のことだけを愛せ」


先日の言葉は、ただの睦言だと思っていた。だが、この真剣な表情と真剣な声を前にすれば、そうではなかったのだと受け取らざるを得ない。


『なんて、貴方らしい告白なんでしょうね』

「ふ。簡単に言ってくれるな。これでも割と、緊張してる」

『それは意外ですね。それよりも、どうしてこのタイミングなんですか。明日がどういう日なのかは、分かりきっているでしょうに』

「明日がどういう日か分かってるからこそのタイミングだろ。少しでも勝率の高い時を狙ったまでだ」

『ふふ。虎於のそういう狡猾なところは好きなんですけどね』


虎於は、きっとこう考えた。明日に大切なライブを控えている男を、私が振る確率は低いと。
明日のライブの出来次第では、私も地獄行きなのだ。地獄行きを回避する為には、彼に最高のパフォーマンスをしてもらう他ない。まして、そのライブ前日に失恋など、以ての外だろう。
しかし…


『貴方、本当に私のことが好きなんですか?その割に、何も理解してくれていないのですね。
私、そんなに甘くも優しくもないですよ』


どんなタイミングで返事を求められようとも、NOはNOだ。

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