第95章 《閑話》とあるトップアイドルの息抜き?
場に戻ったところで、そういう打ち明け話をする雰囲気になるはずもなく。再び楽しい宴会が再開される。
確かに、そこそこの量の酒を煽った。だが呑み潰れる程飲んだかと問われれば、それは否だ。
しかし。酔っ払うか酔っ払わないかの1番の決め手は、酒量ではない。これは私論であるが、結局は “ 共に飲む相手 ” ではないだろうか。
つまり、何が言いたいかというと。
私は見事にベロベロに仕上がった。ということである。
「なんとなく、こうなる予感がしてたからセーブしろって言ったのに」
「見事に酔ってるね。大丈夫?寝てない?」
「でも分かるー!仕事関係じゃないお酒って回るよね?うんうん!でも、モモちゃんはまだまだ飲めますぞー!」
『ん、むにゃ…私も、まだ…8000杯は、飲める…』
「おー!エリちゃんってば豪気ですな!ならオレは9000杯飲んじゃう!」
「ねぇ。単位おかしくない?」3桁くらい
「はは。こんな隙だらけの姿見せるなんて。俺だけならともかく、エリは2人にも気を許してるんだな」
「は?なに自分は気を許されてて当たり前みたいなポジション気取ってるんだよ、万。どうしよう。不愉快過ぎて、あと10000杯は飲みたくなってきた」
「おい。お前も実はかなりきてるだろ」
あぁ、こんな楽しい時間がずっと続けば良いのにな。そんなことを、ふわふわする頭で考えた。
そんな時。視界の端っこで、チカっと光が明点する。机の上にある携帯に通知が入ったのだと理解するのに、少し時間を要した。
というか、私はいつの間にスマホをテーブルへ上げたのだろう。覚えがないが、べつに良い。
万がその携帯を確認し、お 来たかな。と呟いた声も拾いはしたが、それもまぁべつに良い。