第91章 相変わらずの強欲っぷりだな
2時間ほど休んだだろうか。ぼやけていた頭が晴れた気がする。意識は覚醒したが そのまま横になり、頭の後ろで腕を組んで思考を巡らせる。
先日、了はこう告げた。
“ 彼ら4人は、僕が世間の人達の為に用意してあげた… “英雄” だ ”
彼の目論見通り、ŹOOĻは英雄になるのだろうか。
“ そう遠くない未来、人々は皆、光を失って戸惑い…不安で押しつぶされそうになる ”
失われた、光。それこそがTRIGGERであると、言いたいのだろう。
“ そんな時。目の前に、突如として光源が現れるんだ。君なら、群衆がどう動くか分かるだろう?”
私は、こう答えた。当然のように、光に縋る。と。
果たして本当に群衆は、ŹOOĻ に縋るのだろうか。
『 ŹOOĻが、TRIGGERに成り代る?
ありえない。とは…言い切れない』
ゆっくりとソファから身を起こす。休むのはここまでだ。ここからは、私の仕事をしよう。
了の思惑通りに事は運ばせない。徹底的に、抵抗してやる。
考えろ。
TRIGGERを守る方法を。きっとあるはずだ。
決して、彼らを撃ち墜とさせたりするものか。