第84章 その日が来る事を心待ちにしています
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キスを拒まれたとなった形となった龍之介。怒るでもなく、悲しむでもなく。
楽しげに、くすくすと笑った。
「はは、エリは本当に強情だなぁ。
いいよ。君がその気なら、そのままで。ね」
『え?』
バサっと自分の服を脱ぎ捨ててから、龍之介は私をうつ伏せにさせた。仰向けではなく、うつ伏せに。
はだけた服から覗いた背中と、彼の肌がくっ付いた。そのまま後ろから私を抱きすくめ、下肢へと手を伸ばす。
たっぷりと蜜をまとったそこへ、彼の指が にゅるりと沈む。
『〜〜っひ、あ!やぁ!』
「はぁ…柔らかい、ね」
『やっ、だ!後ろからは、やっ』
「おかしいな。君の方が、俺に顔を見せたくないんだろう?だったら、このまま気持ち良くしてあげる」
龍之介の大きな体躯は、私を簡単にすっぽりと抱え込む。抱かれたまま、やわやわ乳房を弄られ。同時に蜜壺に指を抜き差しされる。
さらに耳たぶを舌先で突付かれ、次第に何も考える事が出来なくなっていく。
『あっ、ん…は、はぁっ』
「ん…エリ、気持ち良いね」
『気持ち良…け、どっ』
指が抜き去られ、若干の寂しさを感じたとき。指よりももっと熱くて硬いものが、当てがわれた。
はっと息を飲んだのも束の間。ぐぷりと強い圧迫感が私を襲う。
『っぁあ!』
「は…っ、ッ…エリ、力…抜いて」
ゆっくり、ゆっくりと、龍之介が私の中に押し入って来る。頭の奥の方で、チカチカと何かが弾ける感覚。