第80章 嘘吐き
※
まだ。
まだ、足りない。
全然、足りない。
もっと。
もっともっと、君が欲しい。
『あぁ!やぁっ、んんっ、ぅあ…っ!』
気持ちが良いのか、それとも辛いのか。彼女の口から漏れ出る声からは、どちらなのか推し量ることが出来ない。
もしも後者だったなら、俺は止めてあげられるのだろうか。
「エリ…っ」
ただ彼女の名前を呼んで 腰を打ち付けた。
接合部から、さきほど俺が出したものが白く泡立って溢れ出る。出し入れする度に、ぐちぐちと粘着質な いやらしい音がした。
もっと、奥まで。もっと、深く、彼女を愛したい。
そんな想いが止まらなくて、俺はより強く、えぐるように突いた。
『っ!?や、待っ、!りゅ、止まっ、てぇ!』
「……っ、!」
彼女が言った途端、今までにないくらいエリの中が締まった。そして、肉壁が細かく痙攣する。
その瞬間。エリは短い悲鳴を上げて、身体を大きく弓なりにしならせた。同時に、彼女から熱い飛沫が噴出される。その液体が、俺の腹を しとどに濡らした。
そんな痴態に煽られて、俺はまた二度目の射精感を覚えた。
「っ、は、ごめ…ん、また、出…っ」
さらに律動を早めて、自らを どんどん快楽の波に押しやっていく。
ただがむしゃらに、腰を打ち付ける。歯をくいしばる彼女の顔を見つめ、大きく揺れる乳房に指を沈める。
すると、あっけなく終わりを迎えてしまう。
「っ、は、イク…!」
どくん、どくんと脈打つ分身。腰が抜けそうな快楽を覚えると共に、また俺は彼女の中に熱いものを放った。
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