第80章 嘘吐き
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彼女の腰の位置は、ただ四つん這いになるだけじゃ俺には低くて腰が動かしづらい。だから彼女の腹部に両腕を回し、下半身ごと持ち上げた。ようやく高さがちょうど合い、動きやすくなる。
その後は、めちゃくちゃに腰を打ち付けた。壊れてしまうのではと思うくらいに、何度も。何度も何度も。穿つ。穿つ。
その度に、ぱんぱんという肉同士がぶつかる音が響き渡る。
「っ…はぁ、…く、ッッ、エリ…!」
『んんっ、ぁあ!りゅ、う!激し…っ、そんなに、したら私!も、もうっ』
「はっ、…一緒に、」
絶頂を迎える直前。やけに眩しい 白い箇所が目に留まる。それは、エリのうなじだった。
乱れる髪の隙間から覗く、白くて柔らかそうなその部分に。気付けば口付けていた。
ちゅっと強く吸い上げて。丁寧に舐め上げて。そして、まるで捕食するみたいに歯を立てた。
痛いのか、はたまた気持ちが良いのか。エリは悲鳴じみた嬌声を上げる。
『ひっぁあ!んんっ…はぁっ、も、駄目、龍っ!イッちゃっう!』
「〜〜っ、エリ、俺、も、イ…ク!」
ビクビクとうねるように蠢く、エリの中。それに誘われるように、俺も同時に達する。
限界まで堪えていた欲望が一気に爆発して、勢い良く彼女の中へと流れ込んでいく。
一滴残らず愛情を注ぎ込んだ後、ゆっくりと分身を引き抜いた。すると彼女の蜜壺からは、白濁とした証が どろりと溢れてくる。
くたっと脱力したエリを仰向けにして、そして、優しく名前を呼ぶ。
「……エリ」
『ん……龍…』
「エリ、ごめん…」
顔の側に差し出した手に、エリは うっとりと頬を寄せる。そんな彼女に、俺は言い放つ。
「まだ、もう少し付き合って」
『……!』