第80章 嘘吐き
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俺は、ゆさゆさと彼女を揺する。その度に、ぐちぐちと粘着質な擦れ合う音が風呂場に響いた。
エリは なすすべもなく、ただ俺の腕に頼るしかない。至近距離からその淫らな顔を見られているとも知らずに、目を固く瞑る。そして、ずんずんと体が落とされる度に、口からは甘い声を漏らしていた。
『っ、ひ ぅ、んっ!やっ、あぁ!』
「くっ、は…、ッ」
達したばかりの彼女の中は、きゅんきゅんと俺を締め付けた。その強過ぎる快感のせいで、すぐに熱いものがせり上がって来てしまう。
一旦 律動を止め、目の前で大きく揺れる乳房の先端を口に含む。ちゅっと吸い上げれば、エリはまた強く俺の肉棒を締め付けた。
俺は堪らず、彼女を下ろした。どろどろに溶けそうな肉棒が、ずるりと外に出てしまう。さっきまで熱い肉に包まれていたそれが空気に触れると、寂しくて、切ない。
うつ伏せの姿勢になった彼女の顔を、こちらに向かせる。無我夢中で、互いの口の中を弄りあった。そうしていると、エリは自ら 俺の方に腰を突き出してくる。
それに応えるように余す部分なく、また中へと沈める。そして、2人して熱い息を漏らす。
『ぅっ、〜〜〜っあ』
「っつ、…はぁっ」
汚れひとつない、真っ白な背中。
滑らかなその背中を押さえつけて、ただ後ろから犯す。
愛を確かめ合うはずの行為なのに。なんて、動物的なのだろう。
俺の中の、どうしようもない支配欲が満たされていく…
なんだろう、優しくしたいと思っているのに。この征服感が堪らない。