• テキストサイズ

引き金をひいたのは【アイナナ夢】

第67章 左手は添えるだけ




「じゃあさ、こういうのはどう?」


爽やかな笑顔を浮かべ、そう提言したのは龍之介だ。


「ここはプレイヤーらしく、フットサルで勝負をつけるっていうのは」

「龍!いいねそれ!そういう展開待ってましたー!」

「オレも賛成です!さすがエロエロビースト!!爽やかなアイデア出してんのにエロい!」

「褒めてないよね!?」


また、私と一織は顔を向き合わせる。
殴り合いの大乱闘になるよりかは、スポーツ合戦の方が何百倍もましだろう。
軽く頷き合った後、私達はそちらへ一気に舵を切る。


「はぁ?なんで俺らが、んなもんに付き合わなきゃなんねぇん」

「アイドル風情に、負けるのが怖いのですか?」

「……なんだと?」

『そりゃ、情け無いですよね。忙しい合間に、趣味程度でしかプレイしていない彼らに負けてしまったら』


私達は、出来るだけ相手が不快になるような笑顔を浮かべて見せた。
安くて見え透いた挑発だが、きっと彼らは乗ってくる。だって、顔に書いてあるから。
俺達は 低脳で、ベタ展開が大好物で、操りやすい男達です。と。


「そこまで言うなら、受けてやる。
後悔すんなよ?もう二度と、他人のいざこざに首突っ込めねぇようにしてやるからよ」

「では、試合成立ということで。
私達が勝てば、このピッチは彼らに明け渡して下さいね。
あなた方が勝てば、自由に使って下さい」

『決まったなら、早く始めましょう。各チーム、メンバーの選出が済み次第ピッチに集合で。
双方、それでよろしいですか?』


私が2組の間で顔を左右に振ると、全員が気合十分な顔で頷いた。

/ 2933ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp