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引き金をひいたのは【アイナナ夢】

第66章 しちゃうか〜結婚!




赤い腕章を付けた百が、こっちに向かって両手を振って言う。


「おーーい 春人ちゃーん!オレの活躍を見て、惚れちゃわないように気を付けるんですぞ!
あ、うそうそ!惚れちゃってもイイんだからねー!」

『………』


大きな声で馬鹿を言う百。周りの選手も見学者も、彼の陽気な言動には慣れている様子。くすくすと笑ったり、突っ込んだりする者が見受けられた。

無視をしては感じが悪いと思い、なんとか笑顔で手を振り返してみた。表情が引きつっていなければ良いが。


「春人くん!俺も頑張るから、応援よろしく!」


なんとも真面目な龍之介らしい、シンプルな声が飛んで来た。私もシンプルに手を振り返して応えた。


「え?この流れ、オレも何か言った方が盛り上がる感じ?えーっと、じゃあ…
オレがこのゲームでハットトリック決めたら、TRIGGERといっしょのレギュラーにして下さいプロデューサー様ー!」

『いや、ゲスト出演通り越してレギュラーって…
それじゃ貴方、IDOLiSH7じゃなくてTRIGGERになっちゃうじゃないですか』

「あ、ほんとだ。うっかりしてたぜ」


舌を出して、頭をかく三月。そんなお調子者の彼を見て、周りはまた大いに沸いた。

活気付いた空気の中、いよいよ試合のホイッスルが響き渡る。

今日という日に備え、ルールくらいはと思い頭に入れて来た。なのできっと、普通に観戦していればゲームを楽しむ事は出来るだろう。

しかし私がここへ来た理由は、当然ながら純粋に試合を楽しむ為ではない…

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