第66章 しちゃうか〜結婚!
そして…
来たる3日後。
「あけまして おっめでとーぅ!」
「いやいや、明けてませんて!!」
「あはは。でも、百さんがそう言いたくなるの分かりますよ。
正月特番の収録が続くと、なんだか年が明けた気分になりますよね」
「そうそう、さっすが龍ちゃん!オレの気持ち分かってる〜。晴れ着なんて着ちゃうとさ、もう完全に正月気分だよ!
そういえば、三月もこないだ晴れ着来て収録してたよね。似合ってたなぁ。思わず千歳飴あげたくなっちゃったもん!」
「あぁ千歳飴!あれ、大人になってから食っても意外と美味し…
って!誰が七五三だあ!こちとら立派な成人男性なんだよ!!」
いつまででも聞いていたくなる、楽しげな漫才。私は側にいる、龍之介と百、三月を見つめていた。
彼らが ここへ来た目的はフットサルに興じる為。なので皆、動き易そうな格好をしている。ジャージのような運動着も、着る人が着れば立派なお洒落着だ。
「春人ちゃんも、今日はありがとね。まさか来てくれるなんて思ってなかったから、めちゃくちゃ嬉しい!」
『こちらこそ、突然 参加したいだなんて申し出てすみませんでした』
「そんなの、全然問題ないよ!モモちゃんの華麗なるボール捌き、華麗なるパス、華麗なるシュート、全部見てもらうんだから!」
『とりあえず、貴方がボールを持てば全て華麗になる事は分かりました』
「でも意外だったな。春人、スポーツするんだな。フットサル得意なのか?」
『あぁ、私はしませんよ』
「えぇ!?春人くん、フットサルしたかったんじゃなかったの!?」
驚きの声を上げたのは龍之介だ。彼は、私が遊びたいから この場に出向いたと思っていたのだろうか。そんな訳、あるはずがないのに。
「まぁでも、病気が発症しなくて良かったよ…」
「病気?なんだ?春人、体調悪いのか?」
「え、なになに風邪?大丈夫?」
「いや、3日後にフットサルをしないと死んでしまう病です」
「「どんな病気」」