第65章 月みたいな人
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天が出来るだけ挿入し易いようにと、私は目一杯 脚を開く。天が上へ覆い被さると、自然に先端が秘部にキスをする。
ぬるりという感触が、私達をより高揚させた。
「…エリの中、凄く狭かったから…壊してしまわないか心配」
『大丈夫。私は、そんなに柔じゃないよ…。だから、一緒にいっぱい…気持ち良くなろう?』
天がほんの少し腰を前へ進めると、先の太い部分が沈み込んだ。
「っ、…」
『あっぁ!っ、ん…天の、あ、つい…っ、』
「は…っ、エリの中も、熱くて…溶けてしまいそう」
目をとろんとさせて、荒く呼吸をする天。初めて見る彼の淫らな表情に、私も煽られるように高揚してしまう。
まだ、ほんの少ししか入っていないというのに、腰が震えるくらいの快感だった。
「っエリ…、こういう時…恋人なら、何て言って、どんなふうに愛し合う?ボクに、教えてよ」
親指の腹で、下唇をふにっと押して。下は浅い所だけを刺激しながら天は問い掛けた。
私は、霞みがかった頭で懸命に答えを探す。
『ん…っ、じゃ、じゃあ…名前を、呼んで…手を繋いで…』
「…エリ」
天は 左の手も右の手も、ぎゅっと繋いでくれた。固く指と指を絡めて。そして、耳元で甘く名を囁く。
腰が動かされているわけでも、胸を刺激されているわけでもないのに。強い快感に襲われて、私の目には勝手に涙が溜まる。
『〜〜ふ、…ぅ、あと、好きって…愛してるって、言って…
後はもう、たくさん、突いて』