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引き金をひいたのは【アイナナ夢】

第55章 “ お約束 ” の においがプンプンしますな!




散歩を終えた私達は、部屋へと戻った。それからほどなくして、食事の準備が始まった。
女中達が、部屋と厨房を何度も往復して、全ての料理を運び終えた。

大きなテーブルの前に、3人が並んで座る。ここからは、浴衣に身を包んだTRIGGERメンバーが豪華絢爛な料理に舌鼓を打つ。という構図の撮影が行われる。

ちなみに料理と共に戴く飲み物は、3人ともが烏龍茶だ。楽と龍之介が、内心でガッカリしているのは想像に容易い。

料理長 直々に、料理の説明がなされる。その後、いよいよカメラが回る。


「凄いね!どれも美味しそうだ」

「見た目も綺麗で、どれから箸を付けようか迷ってしまいそう」

「たしか、この料理は全部 おまかせで作ってもらったんだよな!」


季節感に重きを置いて造られた、色取り取りの料理。メンバー達は八寸から口を付ける。
各々がそれぞれの感想を口にする。そして、メインである鱧を食す。

その後、楽しげな食事風景をしばらく撮影。撮れ高を確保し、カメラは止まった。


『お疲れ様でした。最後の撮影は、2時間後です。その時間になれば 外は真っ暗ですから、紅葉の撮影が出来るはずなので。
時間は十分にあるので、どうぞゆっくり続きを楽しんで下さい』


メンバーに告げると、今度はスタッフに向き直る。


『お疲れ様です。皆さんも、食事休憩を入れて下さい。鏡水館さんのお弁当を、別室に用意してあります。
彼らと同じ料理を人数分は、さすがに用意出来ませんでしたが…。それでも、テレビ局のロケ弁よりは豪華なお弁当ですよ。どうぞ味わって、食べて下さいね』


私が言うと、スタッフ達から笑顔が溢れた。そして続々と、別室へと移動するのだった。

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