第7章 どうやって僕達を、楽しませてくれるのかな?
「ん…う〜〜ん、エリちゃん、…」むにゃ
私と千の隣では、百が気持ち良さそうに寝入っている。
「…満足した後すぐに眠っちゃう男って、エリちゃん的にはどうなのかな」
目を細めながら千は私に問い掛けた。
『…行為の後すぐに 付き合ってくれとか、体だけじゃなくて 気持ちも欲しいとか、そういう類の事を言い出す男よりは よっぽど好感が持てます』
「ふふ、なるほどね」
ベットルームを照らす、薄ぼんやりとした間接照明。
すやすやと寝息を立てる百の横で、私と千はベットの脇に腰を下ろして話をする。
私はシャツを地肌に直接羽織っているが、千は上半身には何も纏っていなかった。
オレンジのライトが、彼の綺麗な白い肌を照らしている。それはとてもセクシーだ。
「聞いても良いかな?」
私は視線をちらりと時計へ向ける。時刻を確認したら、まだ24時には少し及んでいない。
『どうぞ』
「ふふ。君は本当に律儀だね」
24時までは、Re:valeのワガママに付き合う。そう決めていた私を見て 千は笑った。
「君がそこまでTRIGGERに拘る理由はなに?」
最初は、八乙女社長に脅されたからだった。しかし、私は自分の心境の変化を認めざるを得ない。
私の持てる全部を使って、彼らを有名にしたい。もっともっと輝かせたい。いつか、目の前の男をも 越える存在にしたい。
『私が、TRIGGERのファンだからです』
「…そう。それは、妬ける」
彼は短くそう答え、天を仰いだ。
「こういう事は…よくするのか?TRIGGERの為に、自分を売るような事」