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引き金をひいたのは【アイナナ夢】

第51章 腹いせに変なとこ触ってやる




「ちなみに、どういった人間が麻雀に向いているんですか?
勿論、経験値を積んでいるのが大前提なのでしょうが」

「そうだなぁ…経験以外だったら、大事なのは広い視野かな。麻雀は、自分の手牌ばっか見てたら絶対負ける。相手の捨て牌を見て、手を予想するのが重要だから。卓全体を常に見通せるような、視野の広い人間が向いてると思うぞ」


大和は説明をしながら、手牌の端っこの牌をクルクルと回して手遊びをしている。
カチャカチャという牌同士ぶつかる音が、耳に心地よい。


『それに、ベタですけどポーカーフェイスも重要ですよ。麻雀は、黙ったままリーチ状態で待つことも出来るので。自分の手牌が良くても悪くても、顔に出さない事の出来る、隠し事の上手な人が向いてます。
あとは…』

「『腹黒い人間』」


私と大和が、同時に言った。


「ははっ、やっぱこれが1番大事だよな。
いかに相手から、自分の上がり牌を出させるか」

『ええ。人を巧みに罠へ陥れる事の出来る腹の黒い人が、麻雀に向いていますよ』

「ねぇ。キミ達、さっき自分で麻雀が得意だって言ってたの覚えてるよね?」

「始めて間も無いですが、既に麻雀が嫌いになりそうです」


お試しで始めてから数局。天と一織が、一度ずつ上がった。私も手は出来ていたものの、あえて流してロンはしなかった。おそらく大和もそうしていたのだと思う。敵に与える情報は、少なければ少ないほど良い。


「よっしゃ!そろそろ本番行きますかー。2人とも、さすが飲み込みの早いことで」

「そうなんでしょうか?」

「自分では、よく分からないけど」

『上々ですよ』

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