第51章 腹いせに変なとこ触ってやる
「賢いあんたなら、ルールくらいすぐ覚えられるって」
『そうですよ。天ならすぐです』
「適当過ぎない?」
麻雀は、3人でも打てない事はない。しかし、4人で打つよりも場が荒れる事が多い。スリルある勝負が味わえる分、運の要素が強くなる。
私も大和も、どちらかと言えば経験と実力が物を言う、4人麻雀が希望だった。
大和の話だと、三月が打てるらしい。しかし、部屋で台本を読んでいる彼を引っ張ってくるのは しのびない。
仕方がないから、3人打ちで妥協するか。と、話がまとまりかけた時だった。
生贄が、現れたのは。
「六弥さんとのゲームが終わって、またすぐゲームですか。中崎さんは、もう少し真面目な方だと思っていたのに」
私達3人は、頷き合った。
一織のゲーム参加が、決まった瞬間であった。
「ちょ、やめて下さい!なぜ押すんですか!」
「まぁまぁ。いいからちょっと座ってけ、な?」
『宿題は終わったのですか?』
「まぁ、終わりましたけど」
「じゃあ問題ないね」
「何がですか!というか、まさかの九条さんまでそちら側に!?」
大和は、後ろから ぐいぐいと一織を押した。そしてついには、ローテーブルの前へ座らせたのだった。
どうやら自分も参加メンバーなのだと悟った一織。最後まで必死の抵抗を見せた。
「高校生に麻雀を打たせようとするなんて!あなた達は正気ですか!」
『…まぁ “ ただの ” 高校生なら麻雀など打たなくても良いかもしれませんね』にやり
「……それは、どういう意味ですか?」
「「……」」
(あ、何か始まった)