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引き金をひいたのは【アイナナ夢】

第51章 腹いせに変なとこ触ってやる




『私…ナギ推しになりそうです』

「は?」

「お兄さんは、今が誰推しなのか気になるなぁ」


あの後、ナギとしばらくの間ゲームを楽しんだ。そして今はリビングのソファ席へと戻っている。
天と大和が、目の前に腰を下ろしていた。


「キミはTRIGGER推しでしょ。余所見なんて許さないから」

「お、妬いてんの?」にやにや

「妬くでしょ、普通」

「そ、そうか…。そんな当たり前でしょ、みたいな反応はちょっと予想してなかったから びっくりしちゃった」


ちなみに陸は、天を待っている間に眠ってしまったらしい。さきほど彼の部屋を覗きに行った天が、そう言っていた。

三月は、自室にて明日の特番の台本を読み込み中。ナギは、まだIpexに勤しんでいた。私に釣り合うプレイヤーになる為に、鍛錬を積むのだと張り切っていた。


「まだ寝るには早いよな。ナギとばっか遊んでないで、俺の相手もしてくれよ」

『いいですよ。天は先に部屋で休ませてもらいますか?』

「まさか。こんな獣と、キミを2人にはしておけない」

「獣かぁ。ミミズとかアメンボよりは昇格してるよな、多分」

『何の話ですか。
ところで、これから何をするんです?』


そうだなぁ。と、腕組みをして考える大和。やがて、閃いた とばかりに人差し指を立てた。


「麻雀打てる?麻雀」

『…いいんですか?私、結構打てますよ』

「またゲーム…」


ニヤリと笑う私に対し、天は険しい表情だ。しかし、あっという間に大和は牌とマットを持って来た。
すぐさまマットの上に麻雀牌を広げて、嬉しそうに言う。


「いやー、エリなら打てると思ってたんだよなぁ。言っとくけど、俺 麻雀で負けた事あんまねぇから」

『ふふ、言ってて下さい。
それより、後1人メンバーが欲しいところですよね』

「そうそう。出来れば4打ちがいいよな」

「ちょっと待って。もしかして、ボクはメンバーに入ってるの?」

「何言ってんだよ、当たり前だろ」

『さすがに2人じゃ打てません』


私と大和は、眉間の皺を深くする天を、必死でなだめすかすのだった。

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