第7章 どうやって僕達を、楽しませてくれるのかな?
満足そうに食事を終えたRe:valeの2人。
そして……
「春人ちゃーん!リンゴ剥けた?」はやくー
『今やってます…』
「ねぇ、僕がお願いした ノンアルコールワインはまだかな?」
『いま早急に冷やしてますから、ちょっと待って下さいっ』
「早くこっちで一緒にゲームやろうよ!」
「あぁモモは優しいね。1人だけ仲間外れにしちゃ可哀想だものね」
『……ど…っ』
話はようやく、現在へと繋がるのだ。
私が百の為にデザートのリンゴを剥き。千の為に氷の中でワインボトルをクルクル回している横で、2人はテレビゲームをしていた。
ようやく用意出来た物を両手に、彼らの元へ向かう。
『はい、どうぞ』
「わーい!ありがと!」
「春人ちゃんも、ここ どうぞ」
千は、ワイングラスを受け取ると 自分と百の間の席を私に勧めた。
チラリと時計に目をやると、まだ時刻は20時前。まだまだ解放の時間までは遠い。
仕方なく、ストンと2人の間に腰を下ろす。
私達は、大きなソファに横並びで これまた大きなテレビ画面を眺める。
「…ねぇ、いま僕が動かしてるのって…どの人?」
「あ!ちょっとユキってば!またそれ反対!反対だから!」
今2人がプレイしているのは、サッカーシミュレーションゲームだ。
そして千は、また見事なまでに美しいオウンゴールを決めた。その見事な自殺点に、私は必死に笑いを咬み殺す。
「ユキってば全然上手くならないよねぇ…」
「…ごめんね、モモ」
「いいんだよ!?そこもユキの素敵なところなんだから!」
どこがだ。と私は1人 心の中で突っ込みを入れた。