• テキストサイズ

引き金をひいたのは【アイナナ夢】

第7章 どうやって僕達を、楽しませてくれるのかな?




『私はTRIGGERのプロデューサーだって言ってるじゃないですか!
それに…もう今日のスケジュールは終わったでしょう。私は帰らせて貰います』


私の言い分を聞き、百と千は2人して首を傾げる。


「え?なに言っちゃってるの春人ちゃーん?まだ時刻は17時ですぞ?」にや


……え、まさか。
嫌な予感がよぎる。


「そうね。今日は深夜の24時まで続くよ?慌てん坊のシンデレラ」ふふ

『…そう、きますか』

「なんかオレお腹空いたなー」

「うん。フランス料理フルコースが食べたい気分」


また2人は、こっちの気も知らないで人の事をおちょくって…。

こうなったら、今日という日を最後までお付き合いするしかなさそうだ。




—————


『……どうぞ!!』


テーブルの上には、千 ご希望通りのフレンチフルコース。


「うわぁお!凄過ぎるって!うまそー!」

「僕、ベジタリアンなんだ」

『じゃあなんでフレンチって言ったんですか!』信じられないこの人!


場所は移り、ここは千が住むマンションである。

そしてテーブルの上では、せっかく時間と手間をかけたフルコースが泣いている。


「肉はオレが食べてあげるね、ダーリン!」

「モモ…」

私はエプロンを外しながら 2人の食事風景を、キッチンから眺める。


「本当は作らせるつもりなんて無かったんだけどね。今日一日付き合ってくれたお礼に、ご馳走しようと思ったんだ」


千は、前菜である野菜のテリーヌを ナイフで小さくしてから口へ運ぶ。

私の早とちりで、高級フレンチを食べ逃してしまったらしい。


『…そうだったんですね。ではそれは、また次の機会に』

「でもでも、こうやって春人ちゃんの手料理食べられて幸せ!」


百は、枝豆のポタージュの皿にスプーンを入れ 奥から手前にすくって言った。

/ 2933ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp