第7章 どうやって僕達を、楽しませてくれるのかな?
「それは、彼らが輝いているからよ」
ふふん。と笑って彼女は自慢気に言ってのけた。
『…えっと、では…何故、彼らは輝いているのだと思われますから』
言い方を変えた私の質問に、女性は少し間を取ってから答える。
「…私の勝手な憶測だけど…。2人は、2人の事が大好きだからじゃないかな。
モモちゃんは、自分とユキ君の事が大好き。
ユキ君は、自分とモモちゃんの事が大好き。
そして、2人とも…Re:valeの事が大好き。
きっと 今のRe:valeの型ちに収まるまで 私達ではとても想像出来ないような 紆余曲折があったんでしょうね…」
彼女の言葉を聞いて、私は改めて前へと視線を向ける。
極々注視すると、2人が ほんの些細なアイコンタクトを送り合っている事に気が付いた。
ポージングを変える際。相手の体に寄りかかる際。
だからか視線を合わせるタイミングも何もかも、バッチリ噛み合っている。
今の2人を見て、やっと分かった。
彼らは、お互いの事が大好きで 大切で。そして信頼しきっている。
だからこそ仕事を心の底から楽しめる。
本人達が、そんなふうに演技無しに仕事を楽しんでいるものだから、見ているこっちも 今の私のように心踊ってしまうのだろう。
なるほど。これが…Re:valeが、キラキラ輝いて見える秘密か。
『…ありがとうございます。貴女のおかげで、何か掴めました』
「そ、そう?お役に立てたのなら、良かった…。
あ、ねぇ。良かったら貴方のお名前、教えてくれない?今後モデルとしてデビューとかする予定はないの?
私、なんだかまた貴方に会えるような気がするのよね…。あ!ナンパじゃないのよ?ふふふ」
早口でまくし立てるように喋る彼女に向かって、私は自分の唇に指を立てて答える。
『私も、また会えるような気がします。
今度は、私のプロデュースするアイドル達と一緒に』