第6章 この子はオレとユキのお気に入りなの!
「プリン、食べたよね」
千が、怪しげな笑顔をこちらに向けている。
『…弁償しますよ。今すぐコンビニで同じ物を2つ買ってきま』
「あの王様プリンねー、有名な老舗洋菓子店とのコラボ商品で 次に同じ奴が発売されるのは半年後だって、差し入れくれた人が言ってたにゃー」
…だ、誰だ。そんな激レアプリンを あんなにも大量に差し入れた奴は。けしからん!
どうりで普通のプリンよりも美味しかったはずだ。どうもご馳走様でした!!
『…はぁ。もう、なんなんですか貴方達は…。どうしてそう初対面の私に構うんですか』
「「気になるから」」
綺麗に声を揃えるRe:valeの2人。
というか、彼らの本当のマネージャーは一体どこで何をしているのだ。こんな自由奔放なこの2人を放り出して…
「おかりんが風邪引いちゃってさぁ。今うちの事務所で、その風邪が大流行り。小っちゃな事務所だから こういう時のピンチヒッターも、なかなか手が空いてる人見つかんなくてね」
おかりん。というのが、彼らの本当のマネージャーらしい。貴方が体調を崩している間に、2人はやりたい放題やってますよー。
『ですが、さすがに他事務所の私が代わりではマズイでしょう』
「1日僕達の後ろに立っているだけで良いんだ。大丈夫だよ」
「そうそう!平気平気ー!」
…1日、Re:valeの 後ろに…。
そうか。それも決して悪くはない か。
『…明日のスケジュールを教えて下さい。それとご自宅も。車で迎えに行きます』
「ヤッター!」はいこれ、おかりんの手帳
「ふふ。よろしく頼むね」
そういう経緯で、私は明日1日 2人の臨時付き人を引き受ける事になったのであった。