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引き金をひいたのは【アイナナ夢】

第44章 余裕たっぷりの顔して そこに立ってりゃいい




Aスタジオ。観客数100名。今からここで、オープニングトークの撮りだ。
先に現場入りしていた岡崎凛人に会釈をし、隣に並ぶ。

今はまだ、セット内には観客とMCしかいない。
サングラスをかけた、毎日のようにテレビで見る初老の司会者。その隣に、綺麗な女性がマイクを持って立っている。

しばらくして、本番の時間がやって来る。

観客のボルテージも上がって来たところで、ADが本番前のカウントダウンを始めた。

それがゼロになると、聞き馴染みのあるテーマソングが鳴り響く。カメラが司会者の方を向くと、2人は丁寧なお辞儀をした。


「皆さん今晩は。本日も、メロディ ステーションのお時間がやって参りました」

「本日は、特別企画。懐かしのヒットソングメドレーと題しまして、今をトキめくアイドル達が、過去の名曲をカバーしてくれます!」


メロディステーション。略してMステ。この番組には、TRIGGERもRe:valeも常連ゲストだ。勝手知ったる現場なので、些か安心感がある。


「昭和の名曲、いいですねぇ。私世代の人達には、堪らない企画ですよ これは」

「午後7時から8時までは、男性アイドル10組が。8時から9時は、女性アイドル10組が歌を披露してくれますよ!」

「へぇ!20曲も聴けるの?それは楽しみだなぁ。では早速、披露してくれるアイドル達をお呼びしましょうか」

「はい!ではまず、男性アイドルの方々に入場していただきましょう」


司会者が、手振りでカメラを正面へ誘導する。

セットの中央。その正面には、大きな入り口がぽっかりと口を開いている。

そこでステージは1度暗転。
すぐに軽快なテーマ曲が鳴り響いた。すると、観客100人の歓声がスタジオ内に響き渡る。


入り口を彩る、電飾と証明が点灯。その全てが、黄緑と桃色の配色へと変化した。

そう。入場のトップを飾るのは…

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