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鈴の音が届く距離で2〜王政改革の章〜【進撃の巨人/リヴァイ】

第3章 :大切な人〜再会と豹変❷


ウォール・ローゼ森の中にある旧調査兵団本部に向かう為… 調査兵団特別作戦班:通称【リヴァイ班】メンバー4人は馬に跨り、リヴァイとエレンを待っていた。
そこへ向かうリヴァイの後ろに、エレン,リンが続く。

連れて来るのはエレンだけの筈が…何故か懐かしい少女も一緒で、4人は馬上から目を見開いた。

「えっ?!兵長あの…」
「コイツも旧本部に行く。」
「えっ…」
「はじめまして、エレン・イェーガーです。こっちはリンといって、俺の姉のような存在で…」
「リンさん!」

ペトラはエレンの言葉を遮り、馬から急いで降りた。
そして少女の側に駆け寄る。

「リンさん…良かった!連絡ないからみんな、心配してたんですよ?」

馬上にいる他3人の顔を見上げると、同意し頷く。

『そう…。』
「リンさん?」

素気なく答え目を逸らす少女を、困惑顔で見つめるペトラ。

「ペトラ、馬に戻れ。エレンもそこにいる馬に乗れ。おまえは…こっちだ。」

リヴァイはエレンに指示を出した後、少女を自分の黒い馬の前に呼び寄せる。

「おまえは俺の馬に、一緒に乗れ。」
『えっ…結構です!私はエレンの馬に、一緒に乗るので。』
「あ"?」

少女はリヴァイの言葉に目を見開いた後、プイと目を逸らしエレンの馬に向かおうとする。
リヴァイは舌打ちし、少女の腕を掴んだ。

「命令だ。乗れ!」
『イヤ!私は兵士じゃない。貴方の命令を聞く理由がないわ!』
「俺たちに着いて来るなら、俺の言う事を聞けと言ってる。」
『何それ…横暴過ぎる。嫌です!私はエレンと一緒に乗ります。』
「ダメだ!」

自分の馬に乗れと言い張るリヴァイと、乗りたくない少女…暫く押し問答が続く。

「あっあの…私の馬はどうでしょう?」
「却下だ!」

見るに見かねたペトラが話しかけるが、リヴァイからすぐ却下される。

「こんな所で、無駄な時間を使ってる場合じゃねぇ!いいから乗れ!」
『イヤ…』
「リンねぇ、みんな困ってるだろ?兵長の馬に乗れよ。」
『えっ?……はい。』

エレンの言葉に少女は素直に頷き、リヴァイの馬へ戻る。
それを見て4人は安堵したが、それと同時にリヴァイの表情とその周りの温度が変わる。

「ほぉ…いい度胸じゃねぇか。」

そう呟いたリヴァイの顔を、誰も見れなかった…

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