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鈴の音が届く距離で2〜王政改革の章〜【進撃の巨人/リヴァイ】

第2章 :再来〜再会と豹変❶


(リヴァイ…ずっと会いたかった。やっと会えたのに…私は貴方達と一緒に、戦う事が出来ない。)

リンは光速の如く刃を煌めかせ、次々と巨人の頸を削ぐリヴァイを眩しそうに見つめた。


そして深く息を吐き、刀を強く握りしめる。

『さぁ…始めるよ!』
[マスター…本当にいいんだな?]
『大丈夫…もう覚悟は決めてるから。』

気を抜けば、彼らに全て見透かされてしまう。

(リヴァイ達には頼れない。大丈夫…1人で戦う覚悟は、出来ている!)




リヴァイは2体の巨人を一瞬のうちに地へ沈め、自由の翼を靡かせながら倒した巨人の上へ降り立つ。

「オイ…ガキ共、これは…どういう状況だ?」

3人の少年少女にそう聞き…鋭い視線を向けるリヴァイ。

そして一瞬…その視線と重なった。
だがリンはその視線を受け止めず、すぐ逸らす。

(ごめんね…さよなら。)

心の中でそう呟き…エレンを抱えるアルミンとミカサに、向き合ったのだった。




(俺から目を逸らした…だと?)

長く綺麗な黒髪を揺らし、2年前より更に美しくなった少女と久しぶりの再会を喜ぶリヴァイだったが…一瞬重なった視線をすぐ逸らされ、途端に不機嫌になる。


『アルミン、エレンは大丈夫?』
「うん、ちょっと身体が熱いけど大丈夫。」
『良かった…』

少年を気遣い、安堵している少女の表情を見つめていると…沸々と怒りが込み上げて来た。

「オイ、お前…」
『じゃあ…私もう行くね!』

リヴァイの言葉を遮り、少女は踵を返す。

「えっ?!」
『巨人専門の兵士が戻って来たのだから、もう大丈夫。…後でまた会おうね!』

優しく3人の頭を順番に撫で、微笑を浮かべる。
そして丁度エレンを回収に来たリコと、視線が重なった。

「リン…ありがとう!ミタビとイアンを助けてくれて。」

『別に。私は私の、やりたい事をやっただけ。』

少女はそう素っ気なく答えると…リヴァイを一切見る事なく、つむじ風と共にその場から消えた。


残されたのはいつもと変わらない、穏やかで優しい鈴の音だけ…

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