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【ONEPIECE】恵風は海を渡る【エース】

第59章 ギャンブルの町





 「…あれ、なんだろ」


 ようやく手ごろな店を見つけ受け取るのを待っていると何やら通りが騒がしい。
 見ればあちこちで海兵らが走っているのが見えた。


 「何かあったか?」
 「見つかったのかな」


 そう簡単に遅れは取らないだろうが、ナノハナで会ったスモーカーのこともある。
 嫌な予感を覚えた二人はすぐに戻ろうと踵を返した。
 その周囲をいつの間にか海兵が囲む。



 「……!」
 「火拳と異世界の民だな。確保する!」
 「……エース」
 「あァ」


 突きつけられる銃を前に二人は小さく頷く。



 ゴォッ!!



 二人を中心に炎と風が舞った。

 それに押され包囲網が緩む。



 「エース!人気のない方へ!」
 「分かってる!」


 炎と風となり屋根へと逃げた二人はそのまま裏路地の方へと向かう。
 上から眺めてみればいつの間に集まったのか、かなりの数の海兵に水琴は眉をひそめた。




 「ルフィ達は大丈夫かな」
 「この様子じゃ合流は難しそうだな」
 「じゃあどうする?」
 「いったん町を出るか?」


 騒ぎが収まらないようならそれも一つの手だろう。
 水琴の風があれば落ち着いたところから彼らの様子を探ることも可能だ。

 入口へ向かおうとする水琴達の前に再び海兵が現れる。


 「いたぞ!捕まえろ!」
 「しつけェな」


 エースの指先に炎が灯る。


 「火銃!!」


 放たれた炎の銃弾が海兵の武器を落とす。


 「疾風!!」


 エースの背後を守るように背中合わせとなった水琴の風が残りの海兵の武器を切り落としていった。


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