• テキストサイズ

【ONEPIECE】恵風は海を渡る【エース】

第57章 砂漠の海賊







 無駄に不安を覚えている水琴の目の前で、砂が大きく盛り上がった。


 砂ぞりの進路を遮るように巨大なサソリが現れる。



 「なんでこの砂漠の生き物はみんな巨大なの?!」
 「戻ったらビビに聞け!」


 ちょっとパス、とエースが帆を操作する紐を水琴へ放る。
 慌ててそれを掴み操作を変わると、エースは大きく腕を引いた。


 「火拳ッ!!」


 巨大サソリはあっという間に業火に包まれる。

 しかし、砂ぞりとの距離は近くどう頑張っても激突コースだ。



 「ぶつかるぅぅうう!!!」
 「水琴!飛び越えろ!!」
 「はぁ?!」


 突然のエースの言葉に耳を疑う。


 「こんな大きいの運んでるのに出来るわけ…!」
 「出来る!お前なら!」
 「どんな自信?!」
 「急げ、ぶつかるぞ!」
 「__あぁもう!」



 なるようになれ、と水琴は腹をくくる。



 
 「旋風!!」



 速度はもう十分に出てる。


 砂ぞりを持ち上げるように、水琴は下から吹き上げる風を生んだ。


 煽られ、砂ぞりは大きく弧を描いて宙を飛ぶ。



 がくん!と強い衝撃。


 少し滑り、砂ぞりは無事にサソリを乗り越え着地した。



 「…死ぬかと思った」
 「言ったろ。出来るって」
 「だから、なんでそんな自信満々なの…」
 「水琴だからな」


 にかっとエースが笑う。


 答えになってない。



/ 1122ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp