第56章 危険がいっぱい
「ところでこのラクダどうしたの?」
サントラオオトカゲの肉と取り返した荷物で軽い昼食を取りながらナミがラクダを見上げる。
「あァ。なんか不思議草に食われかけてたんだってよ」
「鞍が付いてるから野生じゃないと思うんだけど、主人ぽい人も見当たらなくて…」
「先に食われたんじゃねェの?」
「縁起の悪いこと言わないで!」
言い合う水琴達をよそにチョッパーはじっとラクダを見上げる。
「あ、やっぱり!」
「チョッパー、どうした?」
「こいつカトレアで俺を乗せてくれたんだ!」
どうやら買い出しではぐれていた時知り合ったらしい。
話の流れで同行することになり、女性陣を乗せてもらえることになった。
「三人も平気かな…」
「水琴は小柄だし、平気でしょ」
水琴の心配をよそにラクダ__マツゲは軽々と立ち上がる。
思っていたより乗り心地がいい。
「さぁ行くわよマツゲ!」
ナミの掛け声にマツゲが颯爽と砂漠を駆けていく。
男性陣を残して。
「っておぉい?!」
「早くしないと置いてくわよー」
「そんなナミさんも素敵だ~!」
「早く荷物まとめろ馬鹿!
チョッパー、乗れ!」
「急げ!置いてかれるぞ!」
「はぐれるなよ~!行くぞみんなァ!」
慌てて男性陣はラクダを追った。