第56章 危険がいっぱい
「なんか、あいつら相手だと怪物に同情しちゃうわ……」
「同感……」
思わず呟くナミらの背後で砂が盛り上がる。
振り返る先でさっきのよりも一回り大きいサンドラオオトカゲが姿を現した。
「言い忘れてたけど、サンドラオオトカゲは必ず二匹で狩りをするの!!」
「さ、先に言っておけぇぇええ!!」
思わず後ずさる面々の前にざり、とエースが立つ。
「エース!危ないわよ!」
「なんだ、遊んでほしいのか?」
ナミの声にも構わずにエースはにやりとオオトカゲを見上げる。
「しょうがねェな…」
そう呟くとエースは地を蹴った。
舞い上がったエースをサンドラオオトカゲは一飲みにする。
その瞬間、口の中から炎が溢れた。
ゴォッ__!!!
巨大な火柱がオオトカゲを包む。
軽々と着地するエースの背後で黒こげになり倒れるオオトカゲ。
「……ん?」
ぽかんと見つめるナミ達の視線に気付いてエースはポンと手を打つ。
「__あ、悪ィ。これじゃ食えねェな」
「そこじゃないと思う……」
「ほんと、なんなのこの人たち…」
「さすがルフィのお兄様…」