第52章 合流
「うわぁ、あれ全部バロックワークス?」
アラバスタ近海。
続々と集まってくる敵船を見つめる。
「グランドライン中から集まってきてるの。最後の計画に参加する為に…」
ビビが目を伏せる。父や民のことを考えているんだろう。微かにその手が震える。
その手をぎゅっと握った。
「忘れないでビビ」
一人じゃないよ、と笑う。
「水琴さん……」
「ここまできたら一蓮托生。最後まで、付き合わせて?」
おいお前ら!とゾロが呼ぶ。
「どうしたの?」
「アラバスタへ上陸する前に作戦会議だ」
「作戦会議?」
一体何の事かと首を傾げればそう言えば水琴は寝込んでたわねとナミが補足する。
どうやら私が寝込んでいる間にMr.2ことボンクレーと遭遇していたらしい。
作戦会議とはマネマネの実対策と言うわけだ。
「こうやって、仲間と知らせる場合は包帯を取り下のバツ印を見せる」
「なるほど、二重のトラップか。くそマリモにしては頭の回る…」
はっ!まさかもうすでに偽物か?!
ぶっ殺すぞてめェ!!
背後で騒ぐ彼らを無視し、ビビ達と包帯を結び合う。
「よぉし!これから何があっても、左腕のこれが仲間の印だ!!」
ルフィの声と共に左腕を突き出す。
それぞれの腕にしっかりと結ばれたそれは彼らの絆を表しているようだった。
「いくぞ、アラバスタ!!」
「「「おう!!!」」」
砂漠の国での戦いが始まろうとしていた。