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【ONEPIECE】恵風は海を渡る【エース】

第47章 亡国





 船番をゾロとカルーに任せ、残りのメンバーはドルトンの案内で村へ向かう。


 「手荒い歓迎すまなかった。この国は、数ヶ月前に海賊によって滅んでいるんだ。敏感になってしまうのを許してほしい」


 ドルトンの家へ迎えられ、この国の状況を説明される。

 そして今、この国には医者が一人しかいないことも。


 「彼女は昨日村へ降りてきている。次に降りてくるのはいつになるか…」
 「じゃああの城に行けばいいんだな?!」


 高々とそびえ立つドラムロックを見上げる。

 「そうだが、そう簡単に行ける距離ではない。しかも病人を抱えてなど…」
 「おい、ナミ」

 ドルトンの言葉を無視しつんつんとナミをつつく。

 薄らとナミが目を開けた。

 「あの山上らねェと医者いねェんだってよ。山、登るぞ」
 「無茶苦茶だルフィ!ナミは病人なんだぞ?!辿り着く前に死んじまうよ!」
 「大丈夫だって、俺負ぶってくし」
 「そういう問題じゃねェよ馬鹿!」


 「……早く、治さないと」
 「ナミさん…?」


 よろよろと手を上げる。


 苦しげに、しかしにっこりと笑いながら、ナミはルフィを見上げた。


 「よろしく、キャプテン」
 「おぉ!」


 パン、と手を打つ。


 話は決まった。


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