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【ONEPIECE】恵風は海を渡る【エース】

第46章 いざ、ドラム島へ





 「ゾロ、針路どう?」

 筋トレをしながらまっすぐ前を見つめるゾロへ声を掛ける。

 「問題ねぇ。ナミはどうした」
 「今ビビが看てくれてる…ってちょっと」

 エターナルポースを見れば針は微妙に曲がっている。

 「問題あるんですけど。ちゃんとエターナルポース見てた?」
 「そんなん必要ねェだろ。ちゃんとあの雲目掛けてまっすぐ…」
 「雲は動くでしょーが!」


 船でまで方向音痴を発揮しないでほしい、と溜息をつく。

 そんな水琴の髪を風が揺らした。


 そう言えば、さっきナミは空気がおかしいと言っていた。

 ナミの感覚は馬鹿に出来ない。

 何か来るかと集中する。


 「おい、何して…」
 「……ハリケーン」


 急に黙った水琴の顔を覗きこむ。
 そんなゾロが目に入っていないように、水琴はまっすぐ船の先を見つめていた。


 「ハリケーンが来る、ゾロ」
 「ハリケーン?」

 こんな晴天なのにか?とゾロは空を見上げる。

 
 「ナミが言ってた。天候が変わるって。早く船を動かさないと」

 みんなも手伝って!と甲板へ出てきたクルーへ声を掛け水琴が駆け出す。

 「おいおい。水琴どうしたってんだ?」
 「なんでもハリケーンが来るんだってよ」
 「ハリケーン?この天気で?」
 「みんな、いいから早く!ナミ命令!」


 水琴の声掛けに慌てて動き出すクルー。

 ようやく針路が戻ったのを確認し、水琴は息をついた。


 「よかった、これで…」


 風が吹く。


 突如、さっきまでメリー号が進んでいた方角に巨大なハリケーンが生まれた。


 「なんだありゃあ?!」


 船を動かしていなければ直撃コースだ。

 ナミの感覚には恐れ入る。


 「危なかった……」


 

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