第46章 いざ、ドラム島へ
医者としての知識はないので診察は出来ないが、危ない状況であることは分かる。
「水琴!持ってきたぞ、氷!」
「ありがとうルフィ」
氷嚢をナミの脇に挟み、冷たいタオルを頭に乗せる。
「40度…すごい熱だわ」
「それって辛いのか?」
「当たり前よ、40度なんて、簡単に出るもんじゃないわ…!」
ビビが体温計を見て顔をしかめる。
「どう?水琴さん」
「ただの熱じゃない…これ以上はきちんと医者に診てもらわないと」
「ビビ!アラバスタまではどれ位なんだ?!」
「分からない…けど、一週間じゃ無理…」
そんなに長い間ナミがもつとは思えない。
一刻も早く医者を捜す必要がある。
「医者のいる島を探そう!」
「……駄目よ」
ルフィの指示にナミが呟く。
意識が戻ったのか、ふらつきながらナミは身体を起こした。
「寄り道している暇はないわ。私なら大丈夫。早くアラバスタに着かないと…」
「でも、ナミ!」
「そこの机の引き出し」
指し示された引き出しを開け、新聞を出す。
「これ、嘘でしょ……」
記事を読み、ビビは震える。
「アラバスタ軍二十万人が、反乱軍へ寝返った…?!」
元々反乱軍二十万人をアラバスタ軍五十万人が抑える状況だった。
それが、これにより一気に形勢は覆される。
事態が動くことは明白だった。