第45章 Mr.0
アラバスタ。
レインバースのカジノの一室。
水分を失い砂となった花の残骸を払い、クロコダイルは立ち上がった。
「ミス・オールサンデー」
「ここに」
「Mr.2を呼べ…Mr.3をアラバスタからの直線航路で仕留めろと」
「あら、始末しちゃうの?」
「手数は足りてる…俺の命令が聞けねェとでも?」
「まさか。すぐに手配を、Mr.0」
かつかつと足音が遠ざかる。
ぎらりと冷徹な瞳がガラス越しに水の向こうを見つめる。
「……もうすぐ、成就する」
楽しい宴にしようじゃねェか。
***
「んナミさぁ~ん!ビビちゅわ~ん!」
ジャングルを抜けた先にルフィ達はいた。
全員大なり小なりはあるが満身創痍な様子に全て終わった後なのだと水琴は悟る。
「ナミ、服服!」
「あら、ありがと水琴、サンジ君」
下着だけになっているナミの上半身に慌てて水琴がサンジから借りていたスーツを被せる。
それを受け取りナミは合流した二人に笑いかけた。