第7章 うなれ体育祭
私たち1年A組の入場が終わるとB.Cと他の科の入場も始まり、生徒全員が入場し終わったところでミッドナイト先生が号令台に立つ。
「選手宣誓!!」
ミッドナイト先生は子供にはあまり見せられない、いつもの過激なヒーローコスチュームに身を包み何故か手には鞭が握りしめられていた。そして観客席からは今年の1年主審は18禁ヒーローミッドナイトか!と言う声がどこからともなく聞こえてくる。
「18禁なのに高校にいてもいいものか」
「いい」
18禁というワードに真面目に反応する常闇さんときっと如何わしいことを考えている峰田さん。
「静かになさい!!選手宣誓!!1年A組 爆豪勝己!!」
鞭をピシャンとしならせながらざわざわとする生徒たちを一喝した後、鞭で爆豪さんを指す。
「え〜〜かっちゃんなの?!」
「あいつ一応入試1位通過だっからな」
『そうなの。すごいね』
声を上げながら驚く緑谷くんに瀬呂さんがどこから仕入れたのかは分からないが爆豪さんが入試で1位だと言うことを教えてくれる。私も彼が入試1位だとは思ってもいなかったので驚きのあまりつい声に出して反応してしまう。
「とか言いつつ言も入試2位じゃん」
「え?!!そうなの!?」
瀬呂さんがそう言って私を指さした。緑谷くんは爆豪さんの時と遜色ない程の驚きを見せ、驚きと羨望が入り交じった眼差しで私を見つめて声を上げる。
『え?そうなの?』
心の中で瀬呂さんの情報網に感心していると思いがけない話題が出てきて、緑谷くんと瀬呂さんの顔を見合わせながら首を傾げた。そんな私を見て上鳴さんがキレのあるツッコミを入れてくる。
「って知らなかったのかよ!!」
『順位とか全然気にしてなかったから…』
「ちょっとカッケェ!」