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【ヒロアカ】folklore

第25章 一意奮闘



体育館γ。通称TDLに到着すると先生方から体育館の説明や必殺技を作る意図などが説明される。


「中断されてしまった合宿での”個性伸ばし”は…この必殺技を作り上げる為のプロセスだった。つまりこれから後期始業まで…残り10日余りの夏休みは個性を伸ばしつつ必殺技を編み出す圧縮訓練となる! 」


相澤先生の話が終わるとセメントス先生とエクトプラズム先生が個性を使い、訓練の準備が完了する。


「尚、個性の伸びや技の性質に合わせてコスチュームの改良も並行して考えていくように。プルスウルトラの精神で乗り越えろ、準備はいいか?」

「「────…ワクワクしてきたぁ!!」」


みんなやる気に満ち溢れた表情をして相澤先生に返事をし、必殺技を編み出す訓練が始まった。
必殺技を編み出す為に必要な地形はセメントス先生が形成し対人戦闘をエクトプラズム先生が担当する。みんな先生方にアドバイスを頂いたりして訓練を始める中で、どうやら緑谷くんは必殺技を編み出すのに行き詰まっているようだった。


「何ヌボーットシテイル?」


必殺技の特訓をするみんなを眺めていたせいでエクトプラズム先生に注意されてしまう。


『ごめんなさい…!』

「イクゾ!」

『はい!【ショートカット】[壁]!』


私は気を引き締め直して必殺技を編み出す訓練に集中し始める。しかしいつまで経っても壁は出てこず私は違和感に汗をかく。


「ドウシタ…?」

『い、いえ…!もう一度!【ショートカット】[壁]!』


中々個性を使わない私に疑問を抱いたエクトプラズム先生は首を傾げながら様子を伺う。きっとさっきのは間違いだろうと焦りを含みながら私はもう一度個性を使ったが結果は先程と同じ。


『なんでっ……!』




それは突拍子もない事だった。




『個性が…使えない…!』







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