第6章 ヴィラン襲来
「かっちゃん!?」
「なんで俺の事助けやがった!!?てめぇがそこまでして俺を助ける理由なんかどこにもねぇだろうが!!」
「おい!爆豪やめろって!!」
荒々しく怒鳴る爆豪さんを切島さんが力ずくで私から引き剥がす。私は切島さんに押さえつけられている爆豪さんを霞む視界で見つめながら話す。
『だって爆豪さん…こないだ、私の事救けてくれたじゃん…だから、私も救けたの…』
「っあの時救けたのは!借りを返す為だって言っただろうがっ…!!」
爆豪さんに向けて救けた理由を述べたのだが、彼は理解に苦しむ表情を浮かべ自身の前髪をぐしゃりと握った後、頭の中にある様々な感情を投げ捨てるように腕をはらった。そんな戸惑う彼の姿を見て何を思ったのかは分からないが私は
───やっぱり緑谷くんのようにかっこよく人を救ける才能は無いみたい。
なんて今の危機的現状の中で気の抜けたことを少し考えてしまった。
「とりあえず爆豪は言のこと頼んだぞ」
「うるせぇ…てめェに言われなくとも分かっとるわ」
応急処置を終えた轟くんが爆豪さんの肩を掴んで声をかける。爆豪さんは肩に乗せられた轟さんの手を軽く払いながらも少し気持ちが落ち着いたのか緑谷さんの肩に掴まっていた私を優しく横抱きで抱え、緑谷くん・轟くん・切島さんの後方へと移動した。