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【ヒロアカ】folklore

第6章 ヴィラン襲来



白く冷たい息を吐きながら私たちは凍ったヴィランの目の前で目を見合せた。


「散らして殺す…か」

『なんかあれだよね…どう見ても…』

「あぁ個性を持て余した輩以上には見受けられねぇ…」


元々不安定だった土砂災害ゾーンの地面。その上、轟くんの個性で凍りついた地面になった為、慎重に足を滑らせないように歩きながら私たちはヴィランに近づく。


「こいつ…!!本当にガキかよ…」

「いっててて…」


ヴィランは私たちを鋭く睨みながら凍てつく体を無理やり動かす。しかしそんな事をしても彼らの体にまとわりついている氷が崩れることも無くただ痛みが増していくだけだった。


「オールマイトを殺す…初見じゃ精鋭を揃え数で圧倒するのかと思ったが蓋を開けてみりゃ俺たち用のコマ…チンピラの寄せ集めだな」

『広場で見た限り本当に危なそうな人間は4~5人程だったとすると…』


私が自分の記憶を辿っていると、轟くんは凍らせたヴィラン達の目の前で腰を下ろし一瞬下を向いてまた顔を上げる。


「なぁ、このままじゃあんたらじわじわと身体が壊死してくわけなんだが」


轟くんの冷徹な一言にヴィラン達の顔がぴくりと引き攣る。


「俺もヒーロー志望そんな酷え事は”なるべく”避けたい…あのオールマイトを殺れるっつう根拠…策って何だ?」





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